医療安全管理部
医療安全管理部
院長直属機関として組織横断的に病院内の安全管理に関する業務を担っています。
当院での医療安全管理部から
当院では、患者さまが安心して医療を受けられる環境を整え、患者さま側の視点に立った安全かつ適切な医療を提供するため、当院で行われるすべての医療行為、医療業務、医薬品及び医療機器管理を対象とした医療安全管理の確立に取り組んでゆくものとします。医療に係わる安全管理のための基本的考え方及び具体的方策について、当院全職員に対し周知徹底を図るためにさまざまな活動をしてゆきます。
各部署が重点的に行なっていることを下記に記します。
病棟
- 患者さまご本人確認の徹底。採血や点滴交換時などにネームバンドやベッドネームを確認し、患者さま御本人にも名乗っていただき患者さまを確認しています。
- ダブルチェックの徹底。点滴、内服薬の内容、ペースメーカー設定などをダブルチェックし安全管理に努めています。
- 感染防止のため手袋の着用、手洗い、手指消毒薬の携帯を励行し、院内感染の発症を防ぐよう努めています。
- 危険予知事項の唱和。朝と夕方の申し送り時に起こりうる有害事象を予知し、未然に防ぐよう努めています。
- 転倒が予想される患者さまに対して離床モニター装着、衝撃吸収マット使用しています。
外来
- 注射薬は患者さまに投与する前に、薬剤師、看護師によるダブルチェックを2回、行なっています。
- 採血などの処置時は患者さまから姓名を名乗っていただき患者さま御本人の確認を徹底しています。
- 検査予約、その伝票などのダブルチェックを実践しています。
集中治療室
- 申し送り時での点滴、内服薬確認の声だし、指差し確認、ダブルチェックの徹底を実践しています。
- 薬品の開封日時の記載の徹底、また期限確認の徹底を実践しています。
- 持続点滴注射の更新は、更新した看護師が責任をもってこれを行うようチャートにサインを記載し、誤投与防止に努めています。
- ネームバンドのチェックを怠らずに、薬の誤投与を防ぎます。
- 感染防止のため手袋の着用、手洗い、手指消毒薬の携帯を励行し、院内感染の発症を防ぐよう努めています。
手術室
- 患者さまご本人確認の徹底。病棟出棟時、手術入室時、麻酔導入前、手術開始時にご本人確認をおこなっています。また手術開始前には患者さま確認に加え、手術術式、手術部位、禁忌薬品、アレルギーの有無などを手術室スタッフ全員で確認するタイムアウトを実践しています。
- 神経圧迫による神経障害、血行不全による褥瘡発生を防止すべく、減圧パッドなどを使用しています。
- 手術部位感染予防のため、手術スタッフ自身の清潔保持、滅菌器械・材料の徹底管理を実践します。
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手術による異物遺残の予防。手術に使用する器具、針、ガーゼ、タオル等をダブルカウント、管理し紛失、体内への遺残を徹底して予防します。
- ガーゼカウントについて。
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- 術野に出されたガーゼを手洗い看護師と他の看護師(必ずしも看護師でなくともよい)にてダブルカウントします。
- 心膜閉鎖開始時、胸骨閉鎖開始時、胸骨閉鎖時にガーゼカウントを行う。その方式は手洗い看護師は術者または助手外科医とともに手元に回収されたガーゼ枚数をダブルカウントし、外回り看護師は麻酔科医もしくは臨床工学師とダブルカウントを行います。
- 3回目のガーゼカウント終了後、手洗い看護師はガーゼを全て術野より下ろし、術野では柄付ガーゼを用いる。外回り看護師はガーゼの全てを10枚の束とし、麻酔科医もしくは臨床工学師とダブルカウントし端数がないことを確認し手術終了まで保管します。
- 外科医はガーゼを術野に詰めた場合には自らそれをアナウンスし、もしガーゼカウントが滞った場合、外科医、麻酔科医は手術を進行させながらもガーゼカウントの合致を第一に優先することとします。
- ICU入室後のレントゲン写真を外科医、麻酔科医がチェックし、異物、その他の異常陰影がないことを確認します。
薬局
- 薬局ではすべての処方箋の管理においてダブルチェックを実践しています。
- 服薬指導ではネームバンドの確認、患者さまご本人にも名乗っていただき患者さまを確認しています。
- 集中治療室、病棟、手術室の薬品管理を行いご投与防止に努めています。
放射線科
- 撮影入室時に患者さまに氏名、生年月日等名乗っていただきご本人確認をしています。
- 造影検査前に既往歴やアレルギー有無、ペースメーカーの有無等をチェックしています。
- MRI入室する前に金属の有無がないか確認しています。
- 撮影した画像に間違いがないか送信する前に確認しています。
- 使用後の機材、カセットの消毒をしています。
リハビリテーション科
- 点滴や付属品の多い患者さまをリハビリする際は、担当看護師に協力を仰ぎ付属品の整理や環境整備を行い安全管理に努めています。
- リハビリ中の不整脈に注意するため、心電図モニタリング下で運動療法を施行しています。
- リハビリ科は一人の患者様を一人のセラピストが包括的にみる患者担当性を採用しており、小さな病状の変化も見逃さないよう努めています。
- 週に一回物品管理を行い、破損による事故を未然に防いでいます。
- 患者さま間違いを防ぐためリストバンドにて名前のチェックを行なっています。
ME(臨床工学技士)
- 人工心肺準備後の回路のダブルチェックを行なっています。
- 透析開始時の設定等のダブルチェックを行なっています。
- 朝,夕の呼吸器回路,動作チェックを毎日、行なっています。
- カテ室除細動器使用前チェックを毎日、行なっています。
- テンポラリー所在チェックを毎日、行なっています。
総務
- 医療材料の使用期限チェック・定数管理しています。
- 朝データ・夕方納品時に各フロアを広い範囲で安全パトロールしています。
- 院内掲示物を分かり易く、見やすい位置へ移動しています。
栄養科
- 術前、術後の食上げの食伝はダブルチェックを行っています。
- 配膳前に栄養士による食事チェックを行っています。
- 個々の健康管理に留意し、人を介しての食中毒を防止しています。
医事課
- カルテ作成時、患者さまの情報に間違いが無いよう、ダブルチェックを行っています。
- 会計入力時、投薬等入力ミスを防ぐ為、入力後に再度会計チェックを行っています。
又、入院会計でも会計差し替えを防ぐ為、薬局と連携し投薬日数の確認等行い、差し替えが発生しないよう努めています。 - 会計にて患者さまを呼ぶ際、同姓患者の間違いが無いようフルネームで、呼ぶ事を心がけています。
保育科
- 園児に投薬がある場合は、登園時に保護者より保育士に直接手渡ししてもらっています。
- 投薬前に、氏名の確認を徹底し行っています。
- 座薬は保護者に連絡し、直接挿入して頂いています。
当院の医療安全に対する理念
「患者さんや職員の安全を守る」環境をととのえる
医療安全対策委員会の構成
院長 | 1名 |
副院長 | 1名 |
医療安全管理者 | 1名 |
医療安全委員 | 15名 |
主な医療安全活動内容
- インシデントレポート収集・分析・対策
- 安全パトロール
- 相談窓口業務
- 医療安全に係るマニュアルの整備
- 医療安全に関する職員への啓発・広報
- 医療安全に関する教育研修の企画・運営
患者様へのお願い
「患者さまの安全な入院生活のために」
ぜひ私たち医療チームの一員となってください
- ご本人であることを確認するために、検査や診察、手術を受けられるときお名前をおたずねしますので、患者さまご自身で姓名をおっしゃってください。
- 注射や飲み薬の確認には細心の注意を払っておりますが、患者さまもご自分の名前が書かれているか、ご確認にご協力ください。
- 入院中はお名前の確認のため、ネームバンド(手首の名札)をつけさせていただきます。
- これまで検査や治療の際、アレルギーのあった方はお申し出ください。
- つまずいたり滑ったりしないような履物をお履きください。
- 薬の影響や体力の低下などにより入院中は転倒・転落の危険性が増大します。転倒・転落を防止するための注意点をご説明いたしております、ご協力お願いいたします。
- 重症や抵抗力の弱い患者さまは感染しやすくなります。ご家族も備え付けの手指消毒の使用や必要時マスクの着用などにご協力ください。
- 体調のすぐれない方や乳幼児の面会はできるだけお控えください。
- ベッド周囲等、環境の清潔保持にご協力をお願いいたします。
- 医師、看護師に相談しにくいことがございましたら、1階入院窓口にお声をかけいただき「患者相談窓口」にご相談ください。
- 各階・各病棟にご意見箱を設けております、ご利用ください。
医療安全研修報告
平成23年医療安全研修