当院について

ご挨拶

大川伸一院長[写真]

みなさまこんにちは。病院長の大川伸一です。

私が昨年4月に当院に赴任して早くも1年が経ちました。思えば昨年の今頃は新型コロナの第1波ともいうべき時期であり、この感染症に対して社会全体がかなり緊張していた状態でありました。その後、夏が来て、秋になり一体いつになれば新型コロナが収まるのかと思っているうちに暮れからの波となり、2度目の春が来ても警戒を続けなければならない状況が続いています。

ワクチン接種も始まりましたが、供給量が少ないことと接種に相当の人力が必要なことが分かってきており、思うようなスピードでは進んでおりません。今年もしばらくは同じような波の繰り返しを経て行くのでしょう。

しかし昨年と明らかに異なるのは、私たちの経験値があります。昨年の今頃は本当に未知の感染症でしたが、わずか1年とは言え、それでもこの1年で私たちはこの感染症に対して経験を積んできております。また新たな知見も海外から得られてきております。ワクチン事業が少しずつ進めば、次第に感染がコントロール出来るようになると考えられます。

病気は新型コロナだけではありません。心配されるのは、疾患を抱えても病院受診を控えてしまう方が多くいらっしゃることです。心疾患、脳血管疾患、糖尿病などの内分泌代謝性疾患、そしてがんなどの悪性腫瘍など私たちは多くの病気に罹る可能性があり、受診を控えてしまうことで診断が遅れてしまうケースがこれから多くなるのではないかと危惧されています。

この1年、健診を受けられた方を多く診させていただいて感じるのは「コロナによる成人病への道」への恐れです。多くの方がコロナにより運動量が減り、ストレスなどから食べる量が増えて体重が増加し、コレステロール値が上昇したり、肝機能障害が発生しています。こう言った生活習慣の乱れは近い将来の成人病への道につながるリスクがあります。さらにがんなどの悪性腫瘍の診断は遅れれば遅れるほど治癒率が低下するのですが、結果が判明するのは今すぐではなく数年を要する場合があります。

新型コロナ感染症は怖い病気ですが、それ以上に怖いのは、必要な受診がされず種々の病気が進行する方が増えていくことではないかと、この1年の臨床の現場を経験してきて感じております。

みなさま、新型コロナ感染症は病院の外来を受診しただけで簡単に感染するものではありません。受診を中断している方、体調の優れない方、健診を受けるのを控えている方など、どうぞ受診を考えていただきたいと切に願います。

令和3年4月

湘南東部総合病院・院長 大川伸一