管理栄養士コラムDietitian Column
コレステロールは身体に悪いもの?~食事からコレステロールを下げる工夫~
今回は動脈硬化予防やお食事からコレステロールを下げることが期待できる食品を紹介します。コレステロール値を下げる効果を持つサプリメントを使用しても前回お話ししたコレステロールを増やしてしまうものをたくさん食べては意味がありませんよね。そのため普段の食事から見直していきましょう。
まずコレステロールと活性酸素が結びつかないようにする抗酸化作用を持つものをご紹介します。ぶどうなどのベリー類や赤ワインに含まれるアントシアニンとトマトに多く含まれるリコピンです。これらの食品は老化抑制にも効果が期待できます。
次に体内のコレステロールを外に出してくれる栄養素を2つご紹介します。
1つ目は魚類や貝類に含まれるタウリンというアミノ酸です。こちらは水に溶けてしまうため、生で食べれる刺身やスープなどの調理方法で召し上がって下さい。
2つ目は最近サプリメントによく使われるSMCSという栄養素です。こちらはキャベツやブロッコリーに含まれる天然のアミノ酸であり、肝臓でコレステロールを胆汁酸に変えるのを助け、コレステロールを外へ出してくれます。サラダとしてこの2つの野菜を毎日食べるだけでサプリメントの代わりになりますね。
コレステロール値が高くなる原因は運動不足や食生活以外にも病気や遺伝の可能性も考えられます。数値が高い場合はお医者さんの指示に従ってください。
最後に今回ご紹介した栄養素を一度に食べられる、施設の調理師さん監修のレシピをご紹介します。
![[図]](/sono/toubu/images/facility/nutrition/vol005/pht_01.webp)
キャベツとあさりのトマトスープパスタ
- 材料(2人前)
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- パスタ 200g
- あさり 400g(殻つき)
- トマト缶 1缶
- キャベツ 120g
- たまねぎ 40g
- にんにく 20g
- オリーブオイル 大匙2
- 白ワイン 100cc
- オレガノ 少々(なければ刻んだパセリでも良い)
- 濃口醤油 小さじ1
- ウスターソース 小さじ1
- コンソメ 5g
- 食塩 ひとつまみ
- 胡椒 ひとつまみ
- 水 500cc
- 作り方
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- あさりの殻をこすり合わせて洗い、砂抜きしておく。
- キャベツは3cm角に切り、玉ねぎは薄切り、にんにくはみじん切りする。
(キャベツは煮込むので気持ち大きめにカットして下さい) - 火にかけていないフライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ弱火にかけていく。焦げやすいのでオイルから小さい気泡が出ている程度でゆっくり加熱する。香りが出てきてにんにくの色が変わったところでオレガノを加え香りを出す。
- あさり、キャベツ、たまねぎを入れ、塩をひと振りし炒め、野菜に軽く火が通ったら白ワインを入れ5分煮込む。(野菜の水分がかなり出てくるが気にしない)
- トマト缶を入れ蓋をし5分煮込み、蓋を取りもう5分煮込む。
- 食塩、醤油、ウスターソース、コンソメ、胡椒、水を加え15分ふつふつとなる程度の火力で煮込んでいく。(作る人数を増やす場合は水の量を少なく入れ様子を見る)
- 15分後味を確認し、薄いようであれば塩、胡椒で味を調える。水分が少ない場合は水を足しまた味を確かめる。
- 別の鍋を用意し、パスタを茹で時間の目安のマイナス1分茹でて硬さを確認する。
- 器にパスタを盛り付け、上からスープをかける。(パセリやブロッコリ―を添えても良い。)
ご家族にお子様や男性の方が多い場合はボリュームを出すためにベーコンなどを炒めて加えても良いと思います。
このお料理はパスタとスープを一緒に食べられることもあり、お腹も膨れるのでダイエットにもお勧めです。また、キャベツなどの野菜に含まれるビタミンやカリウムなどのミネラルは水に溶けてしまうのでスープとして食べることで栄養素を逃さず食べることができます。さらに、キャベツに含まれるビタミンCは芯の部分に多く含まれるため、ぜひ芯も一緒に召し上がってみてください。